Q. セミナーアンケートには、何を載せればよいですか?
A. 満足度だけでなく、商談化の可能性を見極めるための設問を載せるべきです。
BtoBセミナーを開催するとき、最後にアンケートを実施する企業は多いです。
講演内容は分かりやすかったか。 満足度は何点だったか。 今後、どのようなテーマを聞きたいか。
こうした設問は、セミナーの改善には役立ちます。
しかし、セミナーを見込み客獲得や商談化の施策として実施するなら、満足度だけを聞いて終わるのはもったいないです。
営業担当者が本当に知りたいのは、参加者が講演に満足したかどうかだけではありません。
その参加者が、自社の製品やサービスに関心を持っているのか。今後、個別にフォローするべきなのか。
ここです。
たとえば、「大変満足した」と回答した人でも、製品やサービスの導入にはまったく興味がない場合があります。
逆に、講演の満足度は普通でも、自社の課題に直結しており、詳しい話を聞きたいと考えている人もいます。
つまり、満足度と商談化の可能性は同じではありません。
セミナーアンケートを営業で活用するなら、参加者の意思を明確に確認できる設問を入れる必要があります。

満足度だけ聞いても、営業では使いにくい
セミナーアンケートでよくあるのが、満足度調査に偏りすぎることです。
たとえば、以下のような設問です。
- 本日のセミナーに満足しましたか
- 講師の説明は分かりやすかったですか
- 資料の内容はいかがでしたか
- 今後も同様のセミナーに参加したいですか
もちろん、こうした設問が不要というわけではありません。
セミナーの品質を改善したり、講師へのフィードバックに使ったりするためには役立ちます。
しかし、営業担当者が次に何をするべきかは、これだけでは判断できません。
講演に満足したからといって、今すぐ商談を希望しているとは限らないからです。
BtoBセミナーのアンケートでは、満足度調査に加えて、以下のような点を確認する必要があります。
- 製品やサービスに興味があるか
- 詳しい資料が欲しいか
- 個別相談を希望するか
- 導入時期は決まっているか
- 現在、具体的な課題を抱えているか
- 現時点では興味がないか
特に重要なのは、今すぐ営業がフォローするべき参加者を見分けられる設問です。
セミナー参加者全員に同じ温度感で営業電話をすると、相手に嫌がられる可能性があります。
一方で、個別相談を希望している人に連絡しなければ、せっかくの商談機会を逃します。
セミナーアンケートは、単なる感想回収ではありません。
営業フォローの優先順位を決めるための重要な情報源です。
「興味がない」という選択肢も、あえて用意する
セミナーアンケートでは、参加者の意思を曖昧にせず、できるだけ明確に確認することが重要です。
たとえば、セミナー後の希望について、以下のような選択肢を用意します。
- 個別相談を希望する
- 詳しい資料が欲しい
- 今後も関連する情報が欲しい
- 現時点では情報収集を続けたい
- 現時点では製品・サービスに興味がない
ここで重要なのが、「現時点では興味がない」という選択肢を用意することです。
ネガティブな回答を取りたくないと考え、あえて載せない企業もあります。
しかし、興味がない人を見分けられなければ、営業担当者は無駄なフォローを行うことになります。
参加者側にとっても、興味がないのに営業電話を受けるのは負担です。
営業担当者にとっても、可能性の低いリードに時間を使うより、個別相談や資料請求を希望している人に集中した方が効率的です。
そのため、アンケートでは前向きな回答だけでなく、興味がないという意思も確認できるようにします。
また、検討状況をもう少し詳しく確認するなら、以下のような設問も有効です。
現在のご検討状況に近いものをお選びください。
- 具体的に導入を検討している
- 課題があり、情報収集を進めている
- 将来に向けて参考情報を集めている
- 現時点では導入を検討していない
さらに、営業フォローにつなげるなら、以下も聞いておくと役立ちます。
- 個別相談を希望しますか
- 詳しい製品・サービス資料を希望しますか
- 導入時期の目安はありますか
- 現在抱えている課題を教えてください
選択式の設問を中心にすれば、参加者も回答しやすくなります。
そのうえで、自由記述欄も設けておくと、営業が会話を始めるきっかけを得やすくなります。
リアルセミナーでは、受付番号と自由記述欄を活用する
リアルセミナーでは、紙のアンケートを使うことがあります。
紙アンケートの良い点は、会場でそのまま記入してもらえることです。
特にリアルセミナーでは、自由記述欄にも意外と詳しく書いてもらえることがあります。
講演を聞いた直後で課題意識が高まっているため、自社の悩みや質問を具体的に書いてくれる参加者もいます。
たとえば、以下のような自由記述欄を用意します。
- 現在、業務で困っていることがあれば教えてください
- 講師に聞いてみたいことがあればご記入ください
- 詳しく知りたいテーマがあれば教えてください
- 本日の内容を、自社に当てはめる際の疑問点があれば教えてください
自由記述の内容は、営業がフォローするときにも役立ちます。
単に「セミナーへのご参加ありがとうございました」と連絡するよりも、参加者が書いた課題や質問をもとに会話を始めた方が自然です。
また、紙アンケートでは、氏名、会社名、メールアドレスなどを毎回記入してもらう必要はありません。
おすすめは、受付時に参加者ごとの受付番号を発行し、アンケートには受付番号だけを記入してもらう方法です。
この方法であれば、紙面上に氏名や連絡先を直接書かせずに、申込者名簿と回答をひも付けられます。
アンケート用紙を会場内で紛失した場合でも、紙面上に個人名やメールアドレスが記載されている状態を避けやすくなります。
ただし、受付番号と参加者名簿を照合できる場合、受付番号を含む回答データも適切に管理する必要があります。
受付番号を使えば個人情報ではなくなる、という意味ではありません。
紙面上の個人情報の記載を最小限に抑え、取り扱いやすくする方法として活用するべきです。
まとめ
セミナーアンケートは、講演の満足度を調べるだけのものではありません。
BtoBマーケティングで商談化につなげるなら、営業担当者が次のアクションを判断できる設問を入れる必要があります。
特に重要なのは、個別相談を希望するか、詳しい資料が欲しいか、具体的な課題があるか、導入を検討しているか、現時点では興味がないかを確認することです。
「興味がない」という選択肢も、あえて用意するべきです。
可能性の低い参加者への無理な営業フォローを減らし、関心度の高い人に集中できるからです。
また、リアルセミナーでは自由記述欄も有効です。
参加者が抱えている具体的な悩みや質問を書いてくれれば、その後の営業フォローで自然な会話のきっかけになります。
紙アンケートを使う場合は、氏名や連絡先を直接書かせず、受付番号で管理する方法もあります。
受付番号と申込者名簿を照合できる状態であれば、適切な情報管理は必要です。
それでも、紙面に個人名や連絡先を記載しないことで、個人情報の露出を抑えやすくなります。
良いセミナーアンケートは、感想を集めるだけのアンケートではありません。
参加者の温度感を見極め、営業が次に何をするべきかを判断できるアンケートです。

