Q. リード獲得には、どんな資料を作ればよいですか?
A. 製品紹介資料よりも、見込み客の課題解決に役立つ「ノウハウちょい出し系」の資料が有効です。
BtoBマーケティングでリードを獲得するために、ホワイトペーパーやダウンロード資料を用意する企業は増えています。
しかし、ここでよくある失敗があります。
それは、いきなり製品紹介資料やサービス資料を作ってしまうことです。
もちろん、製品紹介資料が不要というわけではありません。 比較検討段階にいる見込み客にとっては、機能、価格、導入事例、支援範囲などが分かる資料は重要です。
ただし、リード獲得の入口として考えると、製品紹介資料だけでは弱い場合があります。
なぜなら、資料をダウンロードする人の多くは、まだ「この会社に相談したい」と決めているわけではないからです。
多くの場合、見込み客はまだ情報収集や課題整理の段階にいます。
その段階で知りたいのは、商品の詳しい説明ではありません。
自社の課題を整理するヒントや、失敗を避けるための考え方です。
そのため、リード獲得を目的にするなら、いきなり売り込む資料ではなく、見込み客が「これは読んでおきたい」と思うノウハウ型の資料を作る必要があります。

好まれる資料は、購買フェーズによって変わる
リード獲得用の資料を考えるときに、まず意識すべきなのは購買フェーズです。
見込み客は、全員が同じ状態ではありません。
まだ課題に気づき始めたばかりの人もいれば、すでに複数社を比較している人もいます。 社内で稟議を通すための材料を探している人もいます。
そのため、どのフェーズの人に向けた資料なのかを決めずに作ると、内容がぼやけます。
たとえば、課題に気づき始めた段階の人には、次のような資料が向いています。
- よくある失敗例
- 課題チェックリスト
- 業界トレンド解説
- 自社の現状を診断できる資料
- 初心者向けの基礎解説資料
一方で、比較検討段階の人には、次のような資料が向いています。
- 選び方ガイド
- 比較表
- 導入前チェックリスト
- 料金や支援範囲の考え方
- 導入事例
さらに、社内合意や決裁に近い段階では、以下のような資料が役立ちます。
- 上司説明用資料
- 費用対効果の考え方
- 稟議で聞かれやすい質問と回答
- 導入後の運用イメージ
- 失敗リスクと対策
つまり、リード獲得用資料は「何を作るか」よりも先に、どの購買フェーズの人に向けて作るかを決める必要があります。
ここを決めないまま資料を作ると、誰にも強く刺さらない資料になります。
資料は、立場によっても刺さる内容が変わる
資料作成でもう1つ重要なのが、読み手の立場です。
BtoBでは、購買に関わる人が1人ではありません。
営業担当者、マーケティング担当者、情報システム部門、現場責任者、経営企画、管理部門、決裁者など、立場によって知りたいことが変わります。
たとえば、現場担当者は「実務でどう役立つか」を知りたいかもしれません。
一方で、上司や決裁者は「費用対効果があるのか」「なぜ今必要なのか」「他の選択肢と比べてどうなのか」を気にします。
情報システム部門であれば、セキュリティ、運用負荷、既存システムとの連携が気になるかもしれません。
このように、同じサービスでも、立場によって刺さる情報は違います。
だからこそ、資料を作る前にターゲット設定が必要です。
最低限、以下は整理しておくべきです。
- どの業種に向けた資料か
- どの企業規模に向けた資料か
- どの部門の人が読むのか
- 担当者向けなのか、管理職向けなのか
- 課題認識前なのか、比較検討中なのか
- 資料を読んだ後、何につなげたいのか
ここで役立つのが、営業へのヒアリングです。
顧客の悩みを一番よく知っているのは、実はマーケティング部門ではなく営業であることが多いです。
営業は、日々の商談で次のような情報を聞いています。
- 顧客が最初に相談してくる悩み
- よく聞かれる質問
- 比較されやすい競合
- 失注理由
- 上司や決裁者に止められるポイント
- 顧客が本当に知りたがっていること
リード獲得用資料を作るなら、営業が持っている一次情報を使うべきです。
机上の空論で作った資料よりも、営業現場で実際に聞かれている質問をもとに作った資料の方が、はるかに刺さりやすくなります。
資料作成は、マーケティング部門だけで考えるより、営業の知見を取り入れた方が強くなります。
製品紹介より、ノウハウを少し出す資料の方がつながりやすい
リード獲得を目的にするなら、資料の入口は製品やサービスの説明に寄せすぎない方がよいです。
なぜなら、まだ検討初期の見込み客は、売り込み色の強い資料を避ける傾向があるからです。
たとえば、以下のような資料タイトルは、少し営業色が強く見えます。
- 〇〇サービス紹介資料
- 〇〇製品カタログ
- 〇〇導入のご案内
もちろん、比較検討段階の人には必要です。 しかし、まだ課題整理中の人には、少し重く感じられることがあります。
リード獲得の入口としては、以下のようなノウハウ型の資料の方が反応を得やすいです。
- 失敗しない〇〇の選び方
- 〇〇を始める前に確認すべきチェックリスト
- よくある〇〇の失敗パターン
- 〇〇の成果を出すための基本ステップ
- 担当者が上司に説明するためのポイント集
- 〇〇導入前に整理すべき論点
ここで大事なのは、ノウハウをすべて出し切らないことです。
資料だけで完結しすぎると、次の接点につながりにくくなる場合があります。
もちろん、内容が薄い資料では信頼されません。 しかし、すべてを詳細に説明する必要もありません。
リード獲得用資料では、見込み客が「なるほど、もう少し詳しく聞きたい」と思う程度に、実務的なノウハウを提供するのが理想です。
つまり、ノウハウをちょい出しし、その先をセミナーやウェビナーにつなげる設計です。
たとえば、資料ではチェックリストや失敗例を紹介し、詳細な解説はウェビナーで行う。 ウェビナー後には、さらに個別相談や個別MTGへ案内する。
この流れにすると、リード獲得から商談化までの導線が作りやすくなります。
資料単体で終わらせるのではなく、次の接点まで設計しておくことが重要です。
良い資料とは、ダウンロードされる資料ではなく、次の行動につながる資料です。
【まとめ】リード獲得には、どんな資料を作ればよいですか?
リード獲得用の資料を作るときは、いきなり製品紹介資料を作るのではなく、見込み客の課題解決に役立つ資料を考えることが重要です。
どんな資料が好まれるかは、購買フェーズによって変わります。 課題に気づき始めた段階なのか、比較検討中なのか、社内説明の材料を探しているのかによって、必要な情報は違います。
また、読み手の立場によっても刺さる内容は変わります。 担当者向け、管理職向け、情報システム部門向け、決裁者向けでは、知りたいことが異なります。
そのため、資料作成ではターゲット設定が欠かせません。 そして、ターゲットの悩みを知るには、営業へのヒアリングが非常に有効です。
営業は、顧客が実際に何に悩み、何を質問し、どこで迷い、どこで案件が止まるのかを知っています。
その情報をもとに資料を作ることで、見込み客に刺さる内容になりやすくなります。
リード獲得の入口では、製品やサービスを前面に出しすぎるよりも、ノウハウを少し提供する資料の方が効果的です。
チェックリスト、失敗例、選び方ガイド、課題整理シートなどを用意し、詳しい解説はセミナーやウェビナーへ誘導する。
そして、その先で個別相談や個別MTGにつなげる。
リード獲得用資料は、単なるダウンロード資料ではありません。
見込み客の検討を一歩前に進め、次の接点につなげるための商談化導線です。

